三丘同窓会

還暦サブスリーも達成! まだまだ挑戦します/高34回・村岡隆幸さん

 村岡隆幸さん(高34回)は還暦を過ぎた今も、会社勤務の傍ら地元のランニングクラブに所属しながら走ることを楽しみ、挑戦を続けている。昨年2月の大阪マラソン2024ではみごとサブスリー(フルマラソンを3時間未満で完走すること)を達成。また、2023年の大阪マスターズ(大阪陸上競技会主催)1500mで新記録を出したことで推薦され、昨年6月の日本選手権にもオープン出場した。今年も6月15日に行われたマスターズ800mで優勝をきめたばかり。まだまだ挑戦していくという村岡さんがこれまでの歩みなどを寄稿してくださった。


 人生マラソン──中学3年の時、陸上部顧問の先生から最後の保健体育の授業の時に教えてもらった言葉です。

 私は、小さい頃から走るのが好きで、小学5年・6年生の必修クラブから、中学・高校1年・大学と、ずっと陸上部に所属してきました。高校までは800m、大学では400mと800mが専門でした。正直、試合では予選落ちばかりでしたが、大学4年生の時に関西インカレ2部のマイルリレーで決勝最下位の8位に入ったのが最初で最後(当時の大阪府立大学陸上部新記録)でした。

 卒業後、再び走り始めたのは、42歳の時。仕事中心の生活で体重は63kgを超え、会社の健康診断で要再検査の項目がちらほら。これではいけないととりあえずジョギングを始めました。
 富田林市民マラソンの壮年男子5kmの部に出場し、初出場で5位、2年後の同大会で3位に。実はその大会、3km過ぎから並走していた一回り年上の白髪の方に競り負けたのが何よりも悔しくてたまりませんでした。翌年その方には大差をつけて勝ちましたが、今度は富田林小学校のグラウンドに入ったところで2人に抜かれて3位に。小学生3kmの部で優勝した長男が、仰向けに倒れ込む私の元に来て、「お父さん、目をつむってでもがんばらな」と声をかけてくれたその一言が、大きな励みになりました。

 それからは、負けた2人に勝つために、インターバルトレーニングや筋トレ、プロテインやアミノ酸の摂取、食事管理にも取り組み、肉体改造に本腰を入れました。3年もかからず、ついに富田林市民マラソンで優勝。ライバルの2人に4年がかりで勝つことができたのです。その後は足かけ7年で5連覇を達成しました。小さな大会ではありますが、私にとっては大切な原点です。

 この間、大阪マスターズの年代別1500mで何度も優勝。奈良マラソンでは50代の部で優勝・準優勝を1回ずつ、加古川マラソンでも50代優勝、長野マラソンでは50代で2位と、全国各地で入賞を重ねてきました。ハーフマラソンでも、河内長野・寝屋川市民・淀川市民マラソンなどで50代の部優勝を果たしています。

 そして、52歳の時に迎えた一つの挑戦。奈良マラソン、防府マラソン、加古川マラソンを、わずか11日間の間に走破し、すべてでサブスリーを達成しました。さらに丹後ウルトラマラソンでは、100kmを8時間51分台で完走し、50代の部で2位という結果も残せました。フルマラソンの自己ベストは、同じく52歳時に出した「2時間47分41秒」です。2時間50分を切って走るのを最近ランニング仲間は江頭250にもじって、サブエガと言っています。ちなみに私は7回、サブエガを達成しました。
 60歳で走った大阪マラソン2024で念願の“還暦サブスリー”を達成することができました。記録は、2時間59分27秒。今年62歳、今ではサブスリーの壁はますます高く感じられますが、それでも挑戦し続けたい気持ちには変わりありません。
「昨日の自分を超えること」——それが、私の人生マラソンのテーマです。これからも、目をつむってでも、一歩一歩、前へ進み続けたいと思っています。

(写真は2024年9月、大阪マスターズ800mで新記録を出したときのもの)
(2025.8.6)