第66次南極観測隊の同行者に/山本那由教諭
母校の山本那由教諭(理科、写真は生物教室にて)が第66次南極基地観測隊の夏隊同行者の1人に決まった。今年の12月上旬から学校を離れ、「しらせ」で南極に向かい、約3カ月活動する。その間、昭和基地と国内を衛星回線で結んで「南極授業」を2回(全日制と定時制)行う。また、現地から「南極通信(仮)」を定期的に発行する予定だ。
南極観測の意義や魅力を伝えます!
山本さんは昨年秋、全国の教員を対象に募集される「教員南極派遣プログラム」に応募。定員2名の狭き門だが、今年の1月には内定。その後、冬訓練(長野県で雪山の歩行訓練やルート工作)、夏訓練(東京国立極地研究所で救急訓練や座学)を経て、健康診断も通り、正式に決定したのは6月24日だった。「1月に内定はもらっていたものの、関係者以外には話してはいけなかったので、やっと公表できてうれしいです。生徒に発表した日、廊下ですれ違うたびに目を輝かせて『先生おめでとう!!』や『すごい!!』と声をかけてくれました。これから”南極先生”としての使命を全うできるよう、頑張ります」と山本さん。
夏隊は最終的に59名の予定。これに山本さんら教育関係者のほか、技術者、大学院学生、外国人研究者らが同行者として加わる。越冬隊と一緒に南極に向かい、先の越冬隊と共に帰国する。
教員南極派遣プログラムは「極地の科学や観測に興味を持つ現職の学校教員を南極・昭和基地に派遣し、『南極授業』や帰国後の活動を通じて、南極観測の意義や魅力を次世代を担う子どもたちへ届ける」ことが目的。
「ですので、現地では取材活動がメインで、帰ってきてから広報活動にいそしみます。3か月の間、メールを送ることは可能なので、南極や南極観測の様子の写真と共に記事を作成して、日本にいる生徒に見てもらう予定です。またこれから派遣までの間、南極に対して興味を持ってもらえるよう、事前授業や様々な企画をしていきます」とのことだ。
山本さんは四天王寺高校から京都大学理学部に進み、大学院修士課程では生命科学を学んだ。卒業後、2018年に新任教諭として三国丘高校に赴任した。
南極には早くから興味があったのですか?と聞くと「うーん、ばくぜんとした憧れはありましたね」と答えてくれた。
憧れは現実になった。山本さん、現地での体験や感動、たくさん私たちに伝えてくださいね!
(2024.6.28)