三丘同窓会

船田愛子さん(高75回)が角川短歌賞佳作に

 高75回の船田愛子さんが第70回角川短歌賞で佳作に選ばれた。721篇の応募作から予選通過作品33篇を対象に選考が行われ、本年9月、受賞作(1作品)と佳作(3作品)が決定したもの。

 角川短歌賞は角川文化振興財団の総合誌「短歌」が主催する新人賞。歌壇では最も権威のある新人賞とされ、河野裕子さん(第15回、1969年)、阪森郁代さん(第30回、1984年)や俵万智さん(第32回、1986年)らが輩出している。
 同賞の応募は未発表の短歌・五十首連作が条件。船田さんは「藤島花」の筆名での連作「花を抱えて」で応募、応募時19歳は予選通過作品の作者の中で最年少だった。

 船田さんは幼い頃から短歌に親しみ、母校在学中にも短歌コンクールで連続受賞を果たし、注目されていたことは既報の通り。(https://sankyuu.sakura.ne.jp/topics/2021topics/kou75funada.html)母校卒業後は和歌山県立医科大学医学部に進み、現在2年生。京大短歌会に所属して短歌を続けている。
 選考経過では「とても知的で抒情性が豊かという、そこが大きな魅力の一連でした」(中川佐和子氏)、「技巧もありつつ華もあって、バランスがいい」(藪内亮輔氏)と高く評価された。

 受賞に際してのコメントを船田さんにお願いすると「第70回角川短歌賞にて、私の筆名(藤島花)による50首連作『花を抱えて』が佳作に選ばれました。歴史のある新人賞において評価されたことを大変嬉しく思います。同窓の皆さまにもお読みいただければ幸いです。今後も一層の精進をしていきますので、よろしくお願いします」と控えめな返信をいただいた。



 「花を抱えて」50首は現在発売中の「角川短歌」11月号に掲載されている。
 第一首目をご紹介しておく。

 各停は鉄橋を越ゆ 川はみな縫い目を持たず水を流せり

(2024.11.18)