三丘同窓会

第17回三丘アカシアトークカフェレポート
辻野和美さん(高36回)/ 簡単ウェルビーイング体操でリフレッシュ!〜いつでも、だれでも、どこでも指ヨガ〜

  三丘アカシアトークカフェ第17回「簡単ウェルビーイング体操でリフレッシュ! 〜いつでも、だれでも、どこでも指ヨガ〜」が8月10日(土)午後2時30分から三丘会館で開催された。参加者は39名(内オンライン5名)。
 講師は(株)ホリスティックヘルス研究会代表取締役の辻野和美さん(高36回)。行政や企業、医療機関、自社サロンなどで健康サポートに携わっている。


 


自己紹介—体育学専攻、ネクタイ販売、専業主婦、けが、運動指導、50歳の時に大学院へ 研究と実践で「幸せな身体づくり」を目指す

  奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。プロフィール欄に記載されている同大学大学院には50歳のときに入学したと聞いて、びっくり。

体育教員志望から、デパートに就職へ
 大学卒業後、高校の体育教員を希望するが、当時はたいへんな難関だったので、スポーツ系の子会社がある(株)大丸へ。しかしネクタイ売り場に配属される。希望と違ったが楽しく働き、今の仕事にも役立つホスピタリティを学ぶ。結婚して出産。だが育児休暇をとるには勤務期間が2週間ほど足りないとわかり(情報収集不足だった)、やむなく退社。専業主婦になる。体を動かすのが好きで趣味からヨガや気功を始めた。

けががきっかけで運動指導を始め、大学院へ
 40歳代半ばのとき、スキーでけがをしてハードに動くことができなくなり、筋力だけでなく体の使い方が大切であると身をもって実感する。自分のリハビリや、ウォーキング、気功、ヨガを実践から、指導者の道へ。ここでライフワークとなる骨盤底の問題に出会い、骨盤底筋トレーニングの実践指導とその普及・啓発を始める。活動の中で自身の力不足を痛感し、50歳のときに大学院へ進学。実践指導に役立つテーマで研究を進める。

 
研究と実践指導と普及啓発活動のため法人設立
 大学院修了後の研究活動の継続や、実践活動を広げるために個人事業主を法人化し、株式会社を立ち上げた。
 また骨盤底ケアやトレーニング、指導者の育成を目指し一般社団法人幸せな身体づくり協会を設立、学術的な活動を進めるため日本介護予防・健康づくり学会内に骨盤底ケア研究部会を設立し代表となる。
 心も身体も幸せであると実感し、日々を楽しく生き生きと過ごすために必要な身体づくりを目指している。
今回紹介する「指ヨガ」も幸せな身体づくりのため長く取り組んでいる活動である。
                                                                         
簡単ウェルビーイング体操でリフレッシュ!〜いつでも、だれでも、どこでも指ヨガ〜

 健康ってなに?って考えると病気がないことだけではない。病気でなくてもなんらかの不具合がある人は多い。指ヨガにはそういう身体の不調を改善する効果がある。だれでもでき、どこでもいつでもでき、けっこう効果がある。手を触るだけで全身、脳にも効果が及ぶ。※手に不具合がある場合は、無理に動かさないように注意。

一人一ヨガの考え
・自分に合わせる(無理しない)。
・自分の身体でたしかめる(身体がテキスト)。
・1回にたくさん行うよりも、こまめに、強さや方向、回数など工夫しながら。

【ここから実習】

■まずは今の状態を知りましょう(モニタリング)
 首を前や後ろに動かしたり、右や左を向いたりして、首の突っ張り具合や、視野の範囲をチェック。(どこまで見えますか?)
 あごをひいたり、天井を見たり。



 右向いて、左向いて、首の動きをチェック。



■手をほぐす
 両手を挙げてぶらぶら振る(息を吐きながら)。
 そのあと膝に手をおろすと、手の先に血液が戻ってきて、少しじんじんするような感じがする。手の先の毛細血管はあんがい使われていないゴースト血管があったりするらしい‥‥ 血液が流れている実感‥‥



■中指回し(指ヨガの基本)
 手と全身は関連があり(部分即全体)、中指は身体の中心—頭、首、背骨、肺、心臓—と関連があるそうだ。なのでまずは中指を刺激する。

・中指の第1関節、第2関節を順に持って左右にねじる。フッフッと息を吐きながら10回ぐらい。



・次に中指を少し立てて、指の付け根に刺激がいくようにぐるぐる回す。手のひらをテーブルの上におくとやりやすい。
・その次は中指の付け根から先の方へ圧をかけてねじりながらこする。最後爪のきわをキュッとおさえて、スッと抜く。
 片手が済んだら、もう一方の手も。
・両手が済んだら、また最初のように首を動かしてチェックする。(モニタリング)
(首回りの動きがスムーズなったり視野の範囲が最初と違って広がったいう声あり)

 手を動かすと脳にも刺激を与える。しっかりと手を動かしましょう。

■呼吸法をチェック
 呼吸を制する者は人生を制する(呼吸を味方につける)そうだ。
・腹式呼吸で。お腹に力を入れて口から吐く→鼻から吸う。
・呼吸法体操。指を広げて、手を脇から離す。腕をねじりながら、息を吸ったり吐いたりする。



■手のひら押し
 手を握ったときに手のひらの中指が来るあたりがへそと関連している。そこから順に「の」の字を書くようにもう片方の親指で押していく(押すときは息を吐きながら)。痛いところがあれば、念入りに押すといい。



■毎日1分のお勧めワーク
・呼吸スイッチオン
・指ヨガで身体スイッチオン
 手のひら開き⇒中指回し⇒手のひら押し
自分でするのはもちろん、他の人にやってあげるのもよい。

終わったあとで、手のどの部分と身体が関連するのか、質問にいく人も。

参考図書:「新装ワイド版 龍村式 指ヨガ健康法」龍村修(著)日貿出版社
(龍村修氏は辻野さんのヨガの師匠)
指ヨガのあと、いつもよりリラックスして笑顔が増し増しの皆さん。



辻野和美さん(高36回) 
 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。奈良女子大学人間文化研究科人間行動科学専攻スポーツ科学コース修了(修士)。
健康運動指導士(公財 健康・体力づくり事業財団)。排泄機能指導士(名古屋大学医学部認定NPO愛知排泄ケア研究会)。
大学と共同研究も行っている(研究業績https://holistichealth-association.jp/performance/):有効な骨盤底筋トレーニングのための体の使い方など)。
株式会社ホリスティックヘルス研究会代表
一般社団法人幸せな身体づくり協会代表
日本介護予防・健康づくり学会 骨盤底ケア研究部会代表
指ヨガインストラクター養成コースやオンラインレッスンなども開催している。詳しくは(株)ホリスティックヘルス研究会のHPで。

(2024.8.24)