愛用のチェロを母校に寄贈/高19回・須見啓子さん
高19回の須見啓子さんが愛用のチェロを母校に寄贈した。
2月12日、三丘会館に運び込まれたチェロはクリーム色のケースに収められ、イタリアのチェロ作りの本場、クレモナで修業した製作者「カルメン」の銘がある立派なもの。
名古屋在住が長かったが、仕事と家庭の両立に加え、堺の両親の介護に20年近く毎週往復する生活だった。体力的・精神的限界が続く中、名古屋の音楽仲間が誘ってくれ、友人からチェロの指導を受けて弦楽のアンサンブル等を楽しみ、癒されたという。
最初はフルサイズを借りていたが、このような楽器は欧州の男性の体格に合わせて作られている。2本目は7/8のサイズを購入。3本目が今回寄贈のフルサイズ。合計5年程度は弾いていた。サンサースの「白鳥」やフォーレの「シチリアーノ」などを好んで弾いたという。
2007年に堺に引っ越した後、想像以上に忙しい日々が続き、弾けぬまま、その弾き方もおぼろになってしまった。今後のことも考え、今回の母校への寄贈に至った。大事に弾いて欲しいということだった。
三丘会館で。左から2番目が須見さん。
音楽科教諭の上島知さん(左端、高33回)、在校生2人と共に。
音楽科教諭の上島知さん(左端、高33回)、在校生2人と共に。
(2021.3.23)