堀庭裕平さん(高67回)世界大学空手道選手権で優勝
空手には組手競技と形競技がある。対戦形式で有効打を競う組手に対して、形は演武の力強さや美しさ、正確さを競うもので5人の審判が優劣を判定する。
今回、男子の形には27カ国の代表(1カ国1人)がエントリー。19日の予選トーナメント4試合をすべて5-0で勝ち上がった堀庭さんは、イラン代表と対戦した22日の決勝でも落ち着いた演武で実力を発揮し5-0で優勝を決めた。大学生活で目標にしてきた大会だけに、優勝が決まった瞬間、ほっとしたように息を吐き天井を見上げたしぐさが印象的だった。
母校在学中(2年生)に、スペインで開催された世界ジュニア&カデット21アンダー空手道選手権大会でも優勝しており、これで高校・大学それぞれの年代で世界一を達成したことになる。
空手を4歳から始め、競技生活を続けてきた堀庭さん、強豪高校からも誘われたが三国丘高校に進学した。空手部がなく大会出場などの競技生活は難しいかもしれないと思っていたが、柔道部に籍をおく形で学校が活動を公認し、国内大会には柔道部顧問の先生が同行してくれた。先生方のサポートで空手競技を続けることができ、2年生で国体少年の部優勝、3年生で念願のインターハイ(高校総体)優勝を果たした。
大学に進んでからも国内外の大会で好成績を残し、日本代表強化選手(男子形個人で10名)に選ばれている。20年の東京五輪に出場できるのは各国1人だけの狭き門だが、「トップクラスの社会人選手の方々に学ぶことが多い。技の正確さを上げて少しでも差を縮め東京五輪を目指したい」と抱負を語る。発達科学部の心理学ゼミに所属、「ストレスの対処法」が卒業研究のテーマ。モットーとする「文武両道」はこれからも続く。
(2018.8.10)