三丘同窓会

バングラデシュの難民キャンプで医療活動/高55回・岡田遥平さん
 京都第二赤十字病院救命救急センターに属する医師・岡田遥平さん(高55回=写真はいずれも日本赤十字社提供)が昨年11月17日〜12月7日、バングラデシュでの医療活動に従事した。

 ミャンマーでイスラム系少数民族「ロヒンギャ」の多くが住む西部ラカイン州では昨年8月に大規模な暴動が起き、数十万人ともいわれる住民が隣国バングラデシュに避難する事態となっている。難民キャンプでは妊産婦や子ども、お年寄りといった災害弱者の健康状態の悪化が特に懸念されており、日本赤十字社は9月から医療先遣隊や医師を派遣していた。岡田さんの派遣もこれに続くもので、帰国後、現地の様子を報告。電気も水道もないキャンプ地での診療で「赤痢などの感染症も広がる中、栄養失調の子供や妊婦、銃で撃たれた若者らを聴診器だけで診察」するという過酷な状況を伝えた。
 ミャンマーの現状については今年1月15日のテレビ番組「ちちんぷいぷい」でも取り上げられ、この中で岡田さんらの活動も紹介された。


 岡田さんは「日本なら助けられるはずの子供達が目の前で死んでいく姿をみて無力さを感じた。子供達に笑顔を見せるのが精一杯だった。難民の方々は未だ厳しい状況の中で生活を強いられている。少しでも人間らしい生活が取り戻せるように支援を継続していく必要がある」と語っている。

 京都第二赤十字病院の救命救急センターは昭和53年に京都で最初に設けられた救命救急センターで、全国的にも古い歴史を持つ。30歳前後の若い医師たちがメインとなって働いているとのことだ。
(2018.3.1)