三丘同窓会

高14回・世古剛氏  リトグラフで独自の作品世界 


 国画会を舞台にリトグラフを発表、独自の表現でファンを惹きつけてやまないのが世古剛氏(高14回)だ。その作品世界は「キュヴィスム的表現が、洗練された程よい装飾性に行き着いた好例」と評される。写真は平成18年の国展出品作「レオーヌの夢IX」。ジャン・コクトーの長編詩「レオーヌ」に触発されたというシリーズの、9作目にあたる。
 ご本人によれば「工学部を出てメーカーに就職しましたが、入社直後何かが違うなと感じ、以来、企業と美術との二足の草鞋で40年になります。当初、演劇か美術か迷いましたが、一人作業が可能な絵画を選び、洋画家に師事しました。いつも両天秤で時間的に追われ通しで、やっとこのごろ余裕と楽しさが出てきました。近年、パリ、ベルギー、スペイン、オーストラリア、ニューヨーク、タイなど各国の展覧会にも出品し、海外の美術状況も楽しんでいます」とのことである。 
(2007.6.23)