三丘同窓会

令和6(2024)年度総会報告



 2024年度の年次総会は6月23日(日)、昨年と同じくスイスホテル南海大阪にて開催された。本年は176名の参加者があり、高3回から高76回までの幅広い世代が同窓の交流を深めた。また、藤井光正校長、佐保田真一准校長(高45回)、田中和代教頭(高42回)、中尾俊治第23代校長、田中満公子第24代校長、山口智子第25代校長も出席された。


 仲林信至会長(高21回、写真上)は「高3回から卒業したての高76回まで、年の差70歳以上の集まりです。それこそが醍醐味。大いに刺激を受け合ってもらえれば喜びです」と。そして今回のゲストについて「総会史上最年少の高64回生です。新しい世界を知るチャンスとワクワクしています」と。更に「来年2025年秋に母校は創立130周年。母校の発展があってこその同窓会。現役生の活躍があってこその同窓会。母校への想いを形に」と挨拶した。

ゲスト講演はレモン英美さん(高64回)/SNSを仕事にするー新しい広告の世界―


 今年の第一部ゲストはインフルエンサー・動画クリエイター・女優のレモン英美(れもん えいみ)さん(高64回、写真上)。
 「SNSを仕事にするー新しい広告の世界―」と題し、TikTokを中心にSNSの世界やインフルエンサーマーケティングについてわかりやすく、時にユーモアを交えて話していただいた。

 レモンさんは同志社大学卒業後、PR会社に就職したが、幼いころから習い事としてミュージカルを習っていたこともあり、テレビや新聞を通してニュースを発信しているうちに、どうせ発信するなら媒体を通してではなくて、自分の体と言葉で直接届けたいという思いが強くなったという。そして会社を辞めてお芝居を学び直すことにした。しかし、時はコロナ禍。世間では演劇など文化活動もストップ。オーディションもなくなってしまった。そこで暇つぶしの軽い気持ちでTikTokに一人芝居の動画を投稿し始めた。これが人気を呼び、今では若い女性を中心に総フォロワー数80万人を誇るインフルエンサーとなった。
 レモンさんが投稿するのは1分前後のショートドラマのようなもの。誰もが「あるある」「わかる」と楽しめるものだ。
 ネタの構成、撮影、編集、投稿すべてひとりでこなし、これまでに800本以上の動画を投稿、2022年には、TikTokアワードというその年に活躍した動画クリエーターを表彰する式典で、コメディー部門にノミネートされた。

 講演では、若い人のものとみなされがちなTikTokも実はそうではなく、幅広い層にとって便利なプラットフォームであること、また、今やSNSは新聞、雑誌、テレビなどの広告より安価に、しかし確実に広告のターゲット層、つまりインフルエンサーのフォロワー層に情報が届くことから企業に注目されていることなど、日頃SNSになじみのない人にもわかりやすいよう丁寧に解説していただいた。

 「現在、AIやインターネットは私たちの生活とは切り離せないものとなっています。すべての行動がスマホの中で完結してしまうこと、SNSの中でパーソナライズされていること、こういったことに何とも言えない危機感や違和感を覚えている方が多いのではないでしょうか。私もその一人です」とレモンさん。しかし「人間同士の直接的干渉が減っている今の世界だからこそ、SNSを通すことで自分の言葉で自分の表現で発信ができる、コメントやメッセージで相手の反応を直接感じることができる。このようなクリエイティブな世界は実はAIにとってかわられることのない、非常に人間味のある仕事場になっています」と述べる。
 「自分の動画が今日もどこかで、誰かを笑顔にしたり、こんな言い方をすると相手にはこういう風にとらえられるという気付きのきっかけになったり、人や地球に優しくしようと思ってもらえたりする。今後はこの影響力を活用して、人々が柔軟な思考で活躍できる社会づくりに積極的に貢献していきたいと考えています」としめくくった。

 なお、レモンさんの祖母・小澤治子さんは高4回生で、今年91歳。「今の私の活動があるのは祖母のサポートがあってこそ」と。そして祖母の代理で出席した母・レモン由美さんについて「道なき道を行く娘を一度も否定せず、いつだってどーんと構えて面白がってくれていた最高の母です」と感謝の気持ちを伝えた。

 講演後に、この日、6月23日が誕生日のレモンさんに、実行委員からケーキのサプライズプレゼントが。それを受けて「みなさま本日は私のお誕生日会にお越しいただきましてありがとうございました」と見事な切り返し。会場は大爆笑に包まれた。



第2部のゲストは高34回の玉井裕子さん・松村洋子さん


 第二部のゲストとして声楽家の玉井裕子さん(高34回)が登場、プッチーニのオペラから「お父様にお願い」や日本の歌曲などを歌い上げ、美しい調べに会場は酔いしれた。伴奏は同じく高34回の松村洋子さん。


 東京からかけつけた東京三丘会の宮﨑達彦会長(高18回)からは、コロナ禍を経て昨年10月、5年ぶりに開催された東京三丘会総会の報告が行われた。


  乾杯のリードをとったのは出席者の中で最高齢、高3回・四井素代子さん。お嬢さんの重光千賀子さん(高38回)とともに登壇。
 「昭和23年進駐軍の命令で女学校と中学校が共学になった第一期生が91歳になりました」と笑顔での乾杯の発声。「来年の130周年でも乾杯ができるように頑張ります」と笑顔で話してくださった。

アトラクションは去年に続いてイントロクイズ
 昨年に引き続きテーブル対抗の「イントロクイズ」がパワーアップして帰ってきた。今年は昨年の反省も含めて「昭和歌謡」もふんだんに盛り込まれており、大いに盛り上がった。
 
 
 みごと一位になった17番テーブル代表に仲林会長から賞品が手渡された(写真上)。
 ちなみに一位の賞品はポアールの焼き菓子、二位は「泉北レモン」フロマージュとマーマレードのセット(高34回・苅谷由佳さん提供)、三位はお米(高28回・河中義和さん提供)だった。


  校歌斉唱では高76回の皆さんも壇上に。伴奏は上島知先生(高33回)。


 本年は末尾に「4」のつく学年が実行委員として準備にあたった。実行委員長の北本雅人さん(高24回。上の写真右端)が代表して「昨年この総会の場で1年上の岩本先輩から指名されました。メンバーとも議論を重ね、今年は少し進歩があってもいいのではと若い女性に講演いただきました」と謝辞を述べた。


 この日の司会を務めた新谷俊彦さん(高34回)と福田弥生さん(高64回)。お疲れさまでした。


そして、昨年に引き続き、新谷俊彦さんのご子息・俊一郎さんがイントロクイズの操作、ドローン撮影等に大活躍でした。ありがとうございました!



 ドローンによる上の写真は参加者全員に「三丘ポーズ」をしてもらったところ(クリックして大きな画像を見てください)。

 え、「三丘ポーズ」って?

 その由来は…これでした!


(母校中庭にある童子象=高24回・籔内佐斗司さんの作品。もちろんみなさんご存知ですよね!)



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