三丘同窓会

「第15回星のソムリエ®シンポジウム」で最優秀発表者賞を受賞/高43回・井阪あゆみさん

シンポジウムで発表する井阪さん

 第15回星空案内人(星のソムリエ®)シンポジウムが2023年3月5日・6日に、福島県郡山市ふれあい科学館にて開催され、「山上の星空案内人」と題して発表した井阪あゆみさん(高43回・旧姓=土井)が最優秀発表者賞を受賞した。その授賞式が、第16回星のソムリエ®シンポジウム(2024年3月3日・和歌山大学)にて行われた。

 井阪さんは母校在校時には、俳句の全国大会で入選。ピアニストとしても活動中で、2019年の年次総会では演奏を披露するなど多才である。
 知識と経験からワインの楽しみ方を教えてくれるソムリエのように、星空・宇宙の楽しみ方を教えてくれるのが「星空案内人(星のソムリエ®)」である。井阪さんは現在、金剛山ちはや園地の「ちはや星と自然のミュージアム」で解説員を務める傍ら、様々なイベントを企画し、新たな「星のソムリエ®」養成のための講座も受け持っている。母校天文部との交流も行っている。昨年は現役部員が山麓でのイベントを手伝った。

金剛山山頂天文台で ピアノ演奏も生かして星空の魅力を
 「山上の星空案内人」の内容はまさしく金剛山山頂天文台での奮闘記である。
 8年前に友人の望遠鏡でアンドロメダ銀河の写真を撮ったのがきっかけで天体に夢中になり、ちはや星と自然のミュージアムで押しかけボランティアを始める。その後、アルバイトに昇格。星のソムリエの資格を得て天文台職員へ。ところが、施設への唯一のアクセスである金剛山ロープウェイが廃止となり、天文台は存続の危機に。そこで、解説員自らがピアノ演奏と星空案内人の一人二役を務める星空観測会や、遠隔地とのリモートライブ中継を交えた観望会などを企画。星のソムリエ®の資格を持つピアニストにしかできない方法を取り入れながら今も奮闘中である。笑いがあふれた元気いっぱいの発表であった。

 「全国のツワモノの皆さんの前で、怖いもの知らずに今の自分を飾ることなくそのままに発表させていただいたのですが、まさかそんな事になるとは思いもよらなかったので、本当にビックリしました」
「星の魅力を教えてくださったたくさんの方々、星のソムリエ®の理念を教えてくださった恩師、私を天文台職員まで引き上げてくださった元所長、私の活動に一緒に絡んでくれる仲間たち、そして何より今まで星の案内をさせていただいた全てのお客様のおかげだと思っています。本当にありがとうございます」と語る井阪さん。
 表彰式では、星のソムリエ®の仲間がサプライズで「あゆみちゃんおめでとう」のうちわを用意。泣きそうになるほど嬉しかったそうだ。
 副賞に山形名物の麻のスカーフ、ビクセンとサイトロンジャパンより、それぞれ高価な望遠鏡が贈与された。
 「この望遠鏡は、自分の星空観察会の時にたくさんたくさん役立てたいと思っています。星空案内人になって6年。とにかく脇目もふらず必死で頑張ってたどりついた今の立ち位置。今までの経験を大切に、もっともっと切り開いて行きたいと思います」と抱負を語った。
 富田林市在住。ピアノ演奏と星空観望会の企画は好評を博している。

「星のソムリエ®」の仲間の皆さんに囲まれて。前列中央が井阪さん

(2024.3.18)