三丘同窓会

「『もののはじまりなんでも堺』かるた」を制作
高13回・池田捷三さんら「Omoroiさかい実行委員会」

 堺を愛し、堺の活性化を図ることを目的に堺を熱く語る人の集まり「Omoroi(おもろい)さかい実行委員会」が、このほど「『もののはじまりなんでも堺』かるた」を制作した。高13回の池田捷三さんが同委員会の事務局長を務めている。


箱の中には「しおり」とマップがセットされている。マップの下に見えるのはチラシ。

「はじまり」が多すぎて苦労した

 「もののはじまりなんでも堺」という言葉を聞いたことがある人は多いかもしれない。でも、具体的に「何が?」と聞かれてすらすら答えられる人は少ないはず。しかも、その「堺が始まりとされること」が50以上もあるなんて聞いたらびっくりするかも?

 木造洋式燈台や線香、自転車などは割合よく知られているが、「銀座」のルーツが堺であったり(=ルーツは堺 移った銀座に 柳植え)、日本で初めてクリスマスが行われたのも(=南蛮寺 祈り集まる クリスマス)、広告入りのレンタル傘が初めて考案されたのも(=雨傘に 広告入れて 貸す商魂)堺だったという。思わず「へー!」と言いたくなるこんな「はじまり」が、調べたら全部で56項目もあった。「あ〜わ」の44文字に「を・ん・ゐ・ゑ」を加え、それでもかるたに収めきれなかった8項目は付録の「しおり」に補足説明として収録した。まさに堺への熱い思いがあふれんばかりに盛り込まれているのだ。

堺の文化を知ってほしい

 「堺にはこういう文化があるのだということを知ってほしい。買ってくださいというのが目的ではないんです」と、池田さん。「遊びながら、学びながら、自分たちの町が、如何に魅力的で独創的で、日本だけでなく、海外からも、注目を集めているのか」を次世代に伝えたい(趣意書から)としている。

 「『もののはじまりなんでも堺』かるた」は、解説を小さな冊子にまとめた「しおり」、かるたのゆかりの場所が示されたA3サイズの「かるた散歩マップ」付き。2500部制作。堺市内の学校・学童保育等の教育現場や図書館、公共施設に寄贈され、残りは堺市内の書店や利晶の杜、堺市観光案内所などで一般販売される。定価1000円(税込)。
 取り扱い箇所および問い合わせ先はOmoroiさかい実行委員会ホームページhttp://www.sakai.click/karuta/を参照のこと。

 なお、現在、このかるたの絵札と読み札をポスターにして車内にずらりと掲示した堺トラム(阪堺線の超低床車両)「紫おん」が走行中。8月末までの予定。


かるたの制作は、印刷以外はすべてボランティアによるもの。箱詰め作業には連日、母校卒業生たちが交替で参加した。写真・右から2人目が池田さん。
(2021.8.8)