三丘同窓会

京大学生が今夏、宇宙生活模擬体験/土井隆雄さん(高25回)らが指導
 京都大学が米アリゾナ大学と共同で、宇宙基地での活動を模擬体験する実習を今年8月に実施すると発表した。元宇宙飛行士で現在京大特定教授の土井隆雄さん(高25回)らが指導にあたる。

 実習は1991年にアリゾナ州に作られた施設「バイオスフィア2(BS2)」で行われる。BS2は甲子園のグラウンド面積とほぼ同じという13000平方メートルの巨大な密閉空間の中の人工生態系で、91年〜93年に男女8人の科学者が自給自足の共同生活を送る実験をしたことなどで知られる。現在はアリゾナ大学が管理しており、見学者も受け入れている。今回の実習では、京大とアリゾナ大がそれぞれ5人前後の学生を公募し、5泊6日の日程で行う予定。

 京都大学では宇宙に関連した異なる分野の連携と融合による新しい学問分野・宇宙総合学の構築を目指す「京都大学宇宙総合学研究ユニット」が2008年に発足。全国でも珍しい組織として注目されている。土井さんは2009年に宇宙飛行士としての活動に区切りをつけて国連宇宙部宇宙応用課長に転身。その後、2016年に同ユニット専任の特定教授に。2017年から、これも世界初の学問といわれる「有人宇宙学」を受け持ち、国内で実習を行ってきたが、国際的な形で発展することになる。※画像は1月10日付日本経済新聞から。

 
(2019.1.24)