三丘同窓会

ハンググライディング世界選手権に出場が決定/高37回・氏家良彦さん
 今年8月にブラジルのブラジリアで開催される国際航空連盟(FAI)主催の第21回ハンググライディング世界選手権に、氏家良彦さん(高37回、写真左)がオープン参加で出場することが決まった。オープン参加と言ってもだれでも出場できるわけではなく、世界ランキングの順位が一定のレベル以上など、いくつか条件がある。氏家さんは日本ランキングではこの20年ほどトップテンの常連で、国内大会では何度か優勝の経験もあり、国内最長飛行記録を持っているなど実力の持ち主。今年は勤務先の節目休暇がもらえる年で、休みがとれることもあり、オープン参加に申し込み承認された。
 世界選手権は2年に1度開催され、氏家さんは第13回スペイン大会、第18回イタリア大会、第19回オーストラリア大会に日本代表として出場、今回は4度目の世界選手権出場となる。

 
ハンググライディングとは三角形の翼に搭乗者がうつぶせの姿勢で吊り下がった状態で上昇気流を利用して、滑空するスカイスポーツ。競技としては距離を競うクロスカントリー飛行と、あらかじめ決められたポイントを飛んでゴールするまでの時間を、またゴールできない場合はどれだけゴールの近くまで飛べたかを競うパイロン競技があり、世界選手権ではパイロン競技が行われる。
 氏家さんは大阪大学で「消去法的に」ハンググライディングのサークルにはいったところ、その奥深さにはまってしまい、卒業後も仕事を続けながら、ハンググライディングを続けて、30年以上のキャリアを持つ。2005年にはクロスカントリーの国内記録(213km)を樹立、岡山県大佐山から滋賀県の琵琶湖西岸まで、動力なしで6時間6分、空を飛び続けた(下の図参照)。まさに鳥人間だ。現在もその記録は破られていない。

 今年の世界選手権は8月6日から19日まで約2週間開催され、毎日100km前後、3時間から4時間飛び続け、得点を競う。機体の運搬や長期の滞在など、費用もかかり、長期休暇も必要となる。「世界の空を飛ぶのはとっても楽しい」が「休みの取得のことや、経済的なことを考えると、今回が最後の世界選手権になるだろう、悔いの残らないように精一杯励みたい」と氏家さんは語っている。
 
(2017.7.17)