サブカルの世界で大活躍 ／高34回・堺三保さん

　英米のＳＦやミステリの翻訳、評論からＳＦ設定、アニメの脚本まで広く活躍する堺三保（さかい・みつやす＝本名・坂井光宏）さんが、最近はさらに活躍の場を広げている。

　

サブカルチャーの世界ではつとに知られた存在で、野球帽をトレードマークに「さんぽさん」の愛称で親しまれる堺さん。最近は膨大な知識と確かな批評眼を買われ、トークなどの出演も増えてきた。現在ネットで無料配信されているトークバラエティ番組「ＷＯＷＯＷぷらすと」（２０１１年～）ではゲストとしてミステリからスターウォーズ、アカデミー賞まで縦横に語り、月例のトーク企画「池澤春菜＆堺三保のＳＦなんでも箱」では声優でありエッセイストでもある池澤春菜さんとコンビを組む。2016年からはさらに、07年～10年に南カリフォルニア大学映画芸術学部で学んだ経験を生かし「堺三保　ハリウッド流映画脚本講座　シナリオの構造とは？」を開始した。また、バットマン、スパイダーマンなど最近映画化が相次ぎ日本でもファンが増えているアメコミ（アメリカンコミックス）の初心者向け講座などを京都で定期開催、いずれも定員オーバーの人気。ともすればマニア向けのものと思われていたサブカルチャーの世界での「兄貴分」から、広くその魅力を伝えるナビゲーター役へと舵を切り替えつつ、大忙しの毎日だ。
　ちなみに高校時代は英語は赤点ぎりぎり、英語力は全くの独学で身につけたという。