三丘同窓会

暮らしの茶研究家・谷本陽蔵氏(高1回) 逝去
 堺創業の老舗「つぼ市製茶本舗」会長で、お茶の研究家としても知られた谷本陽蔵さん(高1回)が6月28日に逝去された。85歳。
 谷本さんは1949年(昭和24年)に母校を卒業、関学大に進み大学院政治学研究科修士課程を修了。4代目当主として家業を継ぐことになり、「どうせならお茶のことをみんな知ってやろう」と、東西古今の文献を調べ、世界各地のお茶の産地を訪ね歩いた。
 成果の一端として上梓した『中国茶の魅力』(1990年)は、ウーロン茶の専門書として研究者からも高い評価を受けている。いっぽうで「暮らしの茶研究家」として、毎週日曜朝のラジオ番組や講演、著作などで、お茶の魅力を分かりやすく伝え続けた。
 堺の「まち」が、もてなしの心でお茶文化を育んできたことに早くから着目し、故・角山栄さん(経済史家・元堺市博物館館長)とともに、「歴史のある堺の茶文化をもっと世界に発信していこう」と精力的に活動されていた。
 三丘同窓会にもよく足を運ばれ、4月25日の春季幹事会でも元気にスピーチされたばかりだった。
 なお、つぼ市製茶本舗による「お別れの会」が8月6日(木)13時30分から、ホテル・アゴ―ラリージェンシー堺で行われる。(問合せは、同窓会事務局まで)


(2015.7.21)