三丘同窓会

リウマチの新薬開発の立役者 高15回・大杉義征氏  
 難病・関節リウマチに、近年治療効果の高いバイオ医薬品が登場しました。中でも、国産初の抗体医薬品として世界各国で販売され、多くの患者の福音となっている新薬「アクテムラ」。その研究開発の中心人物が高15回・大杉義征氏です。
 同氏は大阪大学大学院薬学研究科修士課程を修了して中外製薬に入社、自己免疫疾患研究のため米国カリフォルニア大学に留学。帰国後、原因不明の免疫難病の根本的治療薬の開発に着手します。その後、大阪大学と連携、20数年を費やして開発リウマチ治療薬「アクテムラ」の開発に成功しました。
 「アクテムラ」の開発は、2006年度に「日経BP技術賞」、07年度に日本薬学会「創薬科学賞」、09年度に内閣府による産学官連携功労者表彰で「厚生労働大臣賞」を受賞しました。
 現在一橋大学特任教授を務める大杉氏は、本年3月「新薬アクテムラの誕生」を刊行、同書で「大阪大学との産学連携がもたらした成功例で、新薬開発で国際競争に打ち勝つためにはオープンイノベーションが大事」と強調されています。

 

(2013.7.16)