三丘同窓会

高21回・朝尾伴啓氏、点字ディスプレイで発明大賞を受賞 
 朝尾伴啓氏(高21回)が、目の不自由な人のための画期的な点字表示装置を開発し、2005年は第15回ニュービジネス大賞(ニュービジネス協議会主催)を、2006年は第31回発明大賞(日本発明振興協会・日刊工業新聞社共催)を受賞された。
 従来の点字表示装置は、データを点字に変換して一直線上に表示し、それを直線的に触って読み取るもので、後戻りして読み直すことは事実上不可能だった。そのことを耳にした朝尾氏は「何度も後戻りして自由に読み直すことが可能な装置が出来ないか」と考え、金融関係のコンピュータシステム開発の本業の傍ら開発に取り組み、足かけ5年かかって実用化にこぎつけた。
 朝尾氏が開発した表示装置は、データを変換した点字を円盤に表示し、円盤を前方向または逆方向に動かして自由に読み直すことができ、重さも在来装置の半分以下の500グラム足らずに小型・軽量化した。また、文庫本6冊分の点字情報を記憶し、センテンスや見出しを検索して前後にジャンプしたり、インターネットに接続する機能をもち、自動英訳点字ソフトも付いており、海外からも問い合わせがあるとのことで、視聴覚障害者の福祉に世界的に貢献することが期待される。 


(平成16年6月24日付 朝日新聞より)