三丘同窓会

3年ぶりに同窓が集う/令和4(2022)年度総会報告

 2022年度の年次総会は7月3日、総会では初めてスイスホテル南海大阪で開催された。コロナ禍の影響で2019年以来、3年ぶりとなる。本年は141名の参加者があり、高2回(最年長者は浦野宏さん)から高74回の同窓生、年齢は19歳から90歳代の幅広い世代が同窓の交流を深めた。また、第22代から第25代の校長や元准校長も出席された。
 第1部のゲスト講演と第2部の懇親パーティーに分けて行われた。

第1部 

 今西邦夫会長(高23回)からゲストやご来賓、参加者への謝辞があり、続いて「現役の後輩たちがたくましく頑張ってくれています。誇らしい限りです。しかしながら大阪府の公費ではかなわないことがたくさんあります。今日の私の仕事は三丘同窓会年会費の納入のお願い、ただ一点です。皆さんの力強いご支援を期待しています。母校の教育活動への支援、そして同窓会活動の充実のためによろしくお願いします。笑顔で再会、楽しい同窓会、安心と信頼の集いになりますようにみなさまのご協力をお願いします。今日は楽しみましょう」とあいさつ。

 本年4月に着任された藤井光正校長からは、自己紹介に続き、今年の入試で大阪大学の合格者数が日本一になったこと、現役進学率の向上、第3期SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けたこと、在校生のSGH(スーパーグローバルハイスクール)チームがビジネスプランの国際大会で最優秀賞チームの一つに選ばれたこと等、母校の近況について報告があった。

   

 母校SGHのチームの快挙については、今回の司会も担当した田中和代先生(高42回)からも詳しい報告があった。6月に行われた高校生ソーシャルビジネス企画コンテストの国際大会に日本代表として出場、最優秀チームの一つに選出された。受賞したプランは「レルカップ」。弁当箱に入れるための、野菜を原料とした「食べられるおかずカップ」の開発という持続可能な試み。副賞はフランスへの招待で8月末に訪問する予定。

ゲスト講演は川人博さん(高20回)

 過労死の分野での第一人者である弁護士の川人博さん(高20回)に「健康に働き、生きるために」の演題で若者を含む過労死の問題、健康な職場をつくるための提言、健康に働くための本人と家族へのアドバイス等についてご自身のご経験も交え講演していただいた。(こちらで講演抄録をお読みいただけます)

第2部

 
ジャズピアニストのたなかかつこさん(高39回)の演奏
     

 オリジナルの曲も含めた約30分に渡る迫力のあるジャズピアノの生演奏で見事な旋律が会場に響き渡り、出席者を感動させた。

 演奏の合間のトークでは、「母校在学中に父が亡くなり音楽大学への進学を諦めかけたこともあったが、家族と恩師の支援や奨学金を支えに進学することができた。小川侑俊先生(高10回、当時の大阪音楽大学教授)には大変お世話になった。受験前に小川先生のレッスンを受けることになっていたが、父の死去で費用が出せなくなりお断りしたがそれでもかまわないからと言ってくださり、また奨学金のことも紹介していただいた。大阪音楽大学を経てカリフォルニア州立大学クラシックピアノ科を卒業後、関西にて自分のクインテットでオリジナル曲を中心に演奏活動を開始。音楽の道を歩める支えになった奨学金や支援等を通じて、教育の大切さを考えるようになった」と語った。現在もニューヨークと日本を拠点にジャズを中心に幅広いジャンルで活躍している。

クイズなどで盛り上がった懇親パーティー

 乾杯は野村憲司さん(高4回=写真下左)の発声で行われ、中川善博幹事長(高27回)の「焼酎も持参してきました。どうぞお楽しみください」との声を機に歓談に入った。各テーブルで世代を超えた楽しい交流があり、あっという間に時間が過ぎていった。

 
 

 新趣向の「高校生クイズ」は権野裕介さん(高52回)=写真上右=の司会で進行した。前回までの「三丘クイズ王」と異なり、在校生への質問で最も多かった回答を推定するクイズ。総会の実行委員会が中心になり事前に母校の在校生にヒヤリングを行う等、入念に準備をした。プロジェクターの画面操作等は畑中祐紀さん(高62回)が担当。テーブル対抗で正解数を競い大いに盛り上がった。

 例えば、「歴史上の人物になれるなら誰がいい? 」── 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、坂本龍馬、エジソン、ウォルト・ディズニー、スティーブ・ジョブズ、レオナルド・ダ・ヴィンチから選択する問題。多くの参加者はスティーブ・ジョブズと推定したが、正解はウォルト・ディズニー。世代の差を感じるクイズだった。
 「将来やってみたい職業は?」── 歌手、俳優、モデル、漫画家、映画監督、経営者、医者、弁護士から選択する問題。正解は経営者。ビジネスプランの国際大会の最優秀賞と言い、今の在校生はビジネス志向が強いのだろうか?

 優勝チームには、河村刃物さん(高32回の河村敏雄さん)から提供された「三丘同窓会」の銘が入った包丁、2等のチームには八百源さん(高31回の岡田巧さん)から提供された肉桂餅、3等のチームには泉北レモンの街ストーリーさん(高34回の苅谷由佳さん)から提供されたマーマレードが授与された。

会場が一体となってクイズで盛り上がった

 校歌斉唱は上島知先生(高33回)の伴奏で、エール・応援歌は仲林信至さん(高21回)と河中義和さん(高28回)のリードで力強く行われた。
 最後に閉会の挨拶で、飯端壽昭副会長(高15回)が総会全体をまとめ、年次総会を終えた。


校歌斉唱。壇上に上がったのは音楽部OB・OGのみなさん他


河中義和さん(左)と仲林信至さん(右)のリードで恒例のエール


閉会のあいさつを述べた飯端副会長

 今回は、卒業期の末尾が「2」の同窓が中心になり総会の準備と運営を担当。総合実行委員長は脇田孝豪さん(高22回)が担当し、「今回は、コロナ禍の下での開催であったが多くの同窓生が集い、盛況な総会となり無事に終えた。準備や運営には多くの方が携わり苦労もされた。担当された方には感謝したい。来年以降も盛大に総会が開催され、三丘同窓会がますます発展することを祈念したい」と語った。全体の司会は、高42回の田中和代さんと頼由起さんが担当した。


実行委員会のみなさん。右から3人目が脇田さん。


司会の頼さん(左)と田中さん(右)

 出席者に感想を伺った。
 四井素代子さん(高3回)
「今回も娘(高38回の重光千賀子さん)と一緒に出席しました。楽しい会でした。いつまでも元気でいて、また参加したいと思います」
 岡村務さん(第22代校長)
「コロナ禍もありましたがせっかくの機会ということ、また家族の後押しもあり出席しました。大変楽しい会で来て良かったと思います」

徹底したコロナ対策
 時節柄、徹底した対策がされた。定員200名の会場で密を避けるためにテーブル当たりの人数を減らし、テーブルの間隔を広く配置、共用の皿を避け個別の皿を使用、マスク会食の徹底、会場入口のアルコール消毒等。準備された方々の苦労がうかがえた。

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