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過労死問題に取り組み四半世紀、弁護士の川人博さん(高20回)

 大手広告代理店「電通」の新入女性社員・高橋まつりさんが昨年末に過労から自殺、今年10月に労災認定されたことが報道され、大きな波紋を呼んでいる。電通では25年前にも男性社員がやはり過労から自殺したが、この2つの事件の遺族代理人を務めたのが弁護士の川人博さん(高20回)。全国紙に相次いでインタビュー記事が掲載されるなど、注目の存在となっている。

 過労死をめぐっては、2014年に過労死等防止対策推進法が施行されるなど変化はあったものの、一方ではIT化が進むなどで労働密度の高まり、労働強化もみられ、状況は改善されていない。25年前のケースでは電通の責任を認める最高裁判決を得たが今回、またしても悲劇が繰り返されたことで川人さんは「あの判決は何だったのか」と憤る一方「この数ヶ月の国民世論の高まりには、たいへん励まされました」(朝日新聞2016年12月14日付「インタビュー」)とも言う。「『過労死をなくせ』『長時間労働を改善しよう』という世論を風化させず、日常的なものとして定着させたい。企業と経営者を監視することが大事だ」「睡眠時間確保のため労働時間の上限規制を」(毎日新聞2016年12月2日付「オピニオン」)と訴える。

 川人さんは母校から東大に進み、1978年に弁護士登録。1988年から「過労死110番」の活動に参加、現在、過労死弁護団全国連絡会議幹事長を務める。四半世紀にわたり、過労死の問題に取り組んできた第一人者である。また、「拉致問題に関する有識者との懇談会」の有識者委員や東京弁護士会人権擁護委員会国際人権部会長を務め、人権問題全般をフィールドとしてパワフルに活動、メディアを通しての発言も多い。「過労自殺」(岩波新書)、「過労死と企業の責任」(現代教養文庫)ほか著書多数。昨年には実兄で医師の川人明さん(高18回)との共著「還暦からの医療と法律」も出版された。

川人博さん新聞記事
2016年12月2日毎日新聞から

(2016.12.21)